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2013年2月 7日
3.PDCA型Eコマース事業「実践型」収益向上支援コンサルティング
3.PDCA型Eコマース事業「実践型」収益向上支援コンサルティングの原稿が入ります。3.PDAC型Eコマース事業「実践型」収益向上支援コンサルティングの原稿が入ります。3.PDAC型Eコマース事業「実践型」収益向上支援コンサルティングの原稿が入ります。2.Eコマースサイト構築支援コンサルティング
※こちらのサービスは原則、1.Eコマース事業戦略策定支援コンサルティングとセットでご提供となります。
「1.Eコマース事業戦略策定支援コンサルティング」の『戦略(勝利のシナリオ)』をベースに、サイト企画設計、デザイン、システム要件定義を行なってゆき「売れるお店」を構築します。
当社の役割は「プロデューサー&ディレクター」ですので、社内のデザイン・制作部門やシステム部門のスタッフの皆様とプロジェクトを組ませていただき進めてゆきます。
勿論、デザイン・制作・システム開発とサイト構築をまるごとをお任せいただくことも可能です。
徹底したユーザー思考のサイト作りを行います。
Eコマースサイト構築のポイント
- (1)EC事業をスタートさせる上でおさえるべきポイントとは
- (2)サイト作りで最初にやるべきこと、一番重要なことは
- (3)ECサイト構築時におけるシステムの選び方
- (4)ECサイト構築時におけるASPシステムの選び方
- (5)制作ガイドラインのメリット
- (6)ポイント導入が結果ブランド価値を高める。
(1)EC事業をスタートさせる上でおさえるべきポイントとは
- ・EC事業計画を決める前にまずは、競合調査として、競合で注文してみると新サイトへのたくさんのヒントがある。
- ・EC事業計画(シミュレーション)では、「プロモーション費用」の項目が重要
- ・EC戦略は新ターゲット手法「ジツザイ化」の実践が重要。
- ・ECシステムを選ぶ上では、「モール・ASP・開発」それぞれのメリット・デメリットを理解して決める。
戦略コンサルティングのコーナーで説明させていただきました通り、自社の直販での販路拡大のためにEコマース事業をスタートするというお客さまがどんどん増えておりますが、
「EC事業をスタートする上で、何から始めればいいのか」
というご質問をよくいただきますので、そのポイントをまとめてみました。
最初におさえるべきポイントは以下5つです。重要なポイントを最初に検討し、Eコマース事業をスムーズにスタートさせましょう。
1.市場調査・マーケティング調査を実施する。
調査の中では、戦略を導く上で3C分析が効果的です。
その中でも、まず最初に「競合調査」を行いましょう。
<確認するべきポイント>
- ・業界のEC市場はどうなっているのか?(市場の売上げ、拡大比率、浸透率など)
- ・競合の売上規模はどのくらいか?
- ・競合・類似企業のEC戦略はどのようなものか?
実際に注文して、サービスを実感してみることがポイントです。
2.ECサイト構築・運営における事業計画(事業シミュレーション)をつくる
最初に、事業におけるシミュレーションをすることにより、「お金(事業計画)」についておさえておきましょう。
<確認するべきポイント>
- ・一体どのくらいの初期投資・年間予算がかかるのか?
- ・最大の赤字となる時点でのコストはどのくらいか?
- ・どのタイミングで黒字化させるのか?
費用は主に、「プロモーション費用」「人件費」「システム運用費」の3つの項目で大きく変動します。とくに「プロモーション費用」計画が売上げやコストに大きく影響します。
3.Eコマース戦略を設計する
どのような戦略でスタートするのか、まずは想定できる範囲で以下について、整理します。
<確認するべきポイント>
- ・どのような商品を売るのか?
- ・何を強みとするのか?
- ・誰をターゲットとするのか?
- ・どのようなサービスとするのか?(送料・支払方法・定期購入等)
- ・どのようなコンセプトとするのか?
特に、「誰に」という部分が重要です。
最近の新手法「ジツザイ化」が成功のキーワードとなります。
4.運用体制を決める
ECサイト運用において、社内ですべてを行うのか、または専門となる他社へ一部委託するのか、を検討しましょう。
<確認するべきポイント>
- ・社内ではどの範囲までを担当し、何人体制で運営するのか?
(担当者例:企画、マーケティング、MD、受注管理、配送、サポート、経理) - ・社外にはどの範囲まで外注するのか?
- ・運用にどのくらいのコストをかけるのか?
運用体制を決める上で、まずはECの運用の流れを知り体制を決めることが重要です。運用の流れを知ることで、何人必要なのか?がイメージをすることができます。
5.Eコマースシステムを決める
ECを構築するシステムの選択は、EC事業拡大にむけて、非常に重要なポイントです。
<確認するべきポイント>
- ・どのシステムを利用するのか?
※ECのシステムを選ぶ上では、3つ選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットがあります。
- ①モールに出店する(楽天・yahoo!ショッピング等)
- ②すでにあるパッケージシステムを安くレンタルして、自社の店舗とする(ASPシステム利用)
- ③Eコマース用のパッケージソフトを使う
- ④パッケージシステムをカスタマイズする、または一から開発するのか(カスタマイズ開発、またはスクラッチ開発)
(2)サイト作りで最初にやるべきこと、一番重要なことは
それは「ヒアリング」だと考えています。
クライアント、ターゲットユーザに対してヒアリングを行います。 当社の違いは、そのヒアリングする方の人数と、深さです。
1.クライアントへのヒアリング
クライアントへのヒアリングは、
- ・サイト担当者
- ・営業マン
- ・お客様サポート
- ・配送担当者
- ・商品開発者
- ・広報担当者
- ・社長
まで、クライアントのあらゆる関係者に徹底的に話を聞きます。そして、問題点と、会社の強みを洗い出し、まとめます。
2時間×最低5名~、ヒアリングレポートは50~100ページくらいになります。
クライアントの担当者の方と同じレベルまで、サイトについて会社について知り尽くすことが、プロジェクトの成功の鍵となると考えております。
2.ターゲットへのヒアリング
メインターゲットとなる実在するユーザへ、徹底ヒアリングを行います。
- ・見込み客(まだ買ったことがない方)
- ・既存顧客(初級者)(1回のみ買ったことがある方)
- ・既存顧客(中級者)(3回買ったことがある方)
- ・既存顧客(上級者)(ロイヤルカスタマー)
ターゲットへの徹底ヒアリングは、『ジツザイ化』と言う手法を用いて行います。
『ジツザイ化』とは、詳しくは「事業戦略策定支援コンサルティング」のページをご覧いただきたいのですが、ユーザにとって使いやすか、という視点だけでなく、そのサービスを選ぶ上で、「ユーザが求める心のスイッチ」(インサイト)をみつける手法です。(ユーザビリティやペルソナを超える、次の新しい手法と考えています。)
(3)ECサイト構築時におけるシステムの選び方
- ・現在の(計画上の)売り上げ規模とシステム価格の兼ね合いで選ぶ。
- ・求める機能があるか?・・・『モノを売る』以外の目的に応じたシステム選びが重要。
- ・将来的な戦略に対応できる拡張性を持っているかが重要。
ECサイト構築を行う上で、避けて通れないのは『どのような形態でECサイトを立ち上げるのか?』ということです。
そもそもモールにすべきなのか、ASPにするべきなのか、EC構築パッケージを使うべきなのか、全て1から構築するべきなのか・・・・? このようなご相談を受けることが非常に多いです。
そこで、今回は、独自ドメインでECサイト構築を行う上で重要な、ECシステム選定のポイントをご紹介します。
1.現在のEC売り上げ規模とシステム価格の兼ね合いで選ぶ。
まず選ぶ基準に挙げられるのが価格です。
現在、ECにおける年間売上額はどれくらいでしょうか。また、今後どれくらいの売上を見込んでいますか?
EC構築パッケージ | スクラッチ開発 | ASP | |
---|---|---|---|
1.セキュリティ | ○ | △ | × |
2.機能 | ○ | ◎ | × |
3.大手サイト実績 | ◎ | ◎ | × |
4.システムが対応可能な EC売上規模 |
小~大 | 大 | 小 |
5.価格 | 中 | 高 | 低 |
上の表は、ECサイトを構築する際のシステムを比較したものです。
価格の行を見ると、一番高価なシステムがフルカスタマイズによるECシステム(「スクラッチ開発」といいます)で、逆に一番安いのはASPです。
現在月商が50万円なのに、数千万円かかるスクラッチ開発を選択するのは、 コストを回収するのが難しく、また月商が1億円なのに月額数千円のASPとなると、サーバー負荷や機能の少なさがネックになってきますので、パッケージ、スクラッチ開発、ASPと、それぞれが対象としている売上規模がありますので、まずは自社の売上規模がどの層に相当するのかを見極める必要があります。
売上げ規模からシステムを選ぶ場合、年間売上げの目安としては、「ASP:~10億円」くらいまで、「パッケージ:10億円~100億円」くらいまで、「スクラッチ開発:100億円~」、というイメージとなります。
※ただEコマース事業を立ち上げたばかりではありますが、急激に売上が向上する見込みの場合は、最初から多額のコストをかけて作り込む場合もあります。
ここで、各システムのメリットデメリットについてご紹介します。
●EC構築パッケージ
基本のEC機能を備えたパッケージソフトです。
- 【メリット】
- ・導入が比較的容易
- ・自社サーバー、独自ドメインでの運用が可能。
- ・顧客情報を自社に蓄積することができる。
- ・カスタマイズすることで、自社の業務フローに合わせたシステムとなる。
- 【デメリット】
- ・汎用的に使用できるように設計されているため、会社によっては不要な機能や物足りない機能がある。
●フルカスタマイズ(スクラッチ開発)
0から機能やスペックを作り上げていき、そのサイト専用のシステムを構築していく方法です。
- 【メリット】
- ・その会社独自の業務フローに合わせたシステムが構築可能。
- ・細かな機能まで好みに応じて作ることが可能。
- 【デメリット】
- ・どんな機能が必要で、それはどのような機能かという仕様をゼロから作り上げる為、仕様決め、プログラム実装ともに時間とコストがかかる。
- ・既存のシステムをベースにしていないため、不具合が多くなる可能性がある。
※パッケージやASPの場合、バグはある程度出尽くされている場合が多い。 - ・独自の仕様となるため、ドキュメントの保管や引継を徹底に行う必要がある。
●ASP
簡単にいうと、買い物カゴのシステムをレンタルする方法です。
- 【メリット】
- ・導入が容易
⇒ネットワークを介して利用するため、自社のサーバへのインストールなどが不要。 - ・低価格(数千円~10万円程度)
- 【デメリット】
- ・機能や容量に制限がある。
- ・顧客情報を抽出、保存できないことが多い。
- ・自社の業務フローに合わせたカスタマイズが不可。
- ・デザインの自由度が低い。
2.現在のEC売り上げ規模とシステム価格の兼ね合いで選ぶ。
Eコマース事業を始める以上「何かを売る」のが第一の目的であることと思います。
しかし、実際には以下の様な第二の目的があることが多いです。
- ・ブランドの「ファンづくり」
- ・自社媒体としての育成
- ・物流・基幹システムとの連携による運用コスト削減
- ・高度なセキュリティ対策など
このような目的によっても、システムの選び方は異なってきます。
ブランドのファン作りを行うのであれば、会員機能が充実しているか。また、既存の基幹システムや物流と連携させるならば、データのインポート、エクスポートが容易なシステムで基幹システムとのインターフェースを修正できる仕組みになっているのか・・
物を売る以外に、ECサイトに求める目的が何かを明確にしてから、システムを選定することが重要です。
3.将来的な戦略に対応できる拡張性を持っているかが重要。
Eコマースサイトは「作って終わり」ではありません。
特に新規にEコマースサイトを立ち上げる際は、リリース後にPDCAを回していくことで初めて必要な追加機能が見えてくることが多々有ります。
そのためにも、将来的に拡張性があるシステムを選ぶことが重要です。
例えば、オプションの「○○機能」は独立したモジュールになっており、組み込むことで機能を追加できるシステム、またカスタマイズの実績が多くあり、うまく流用することで短納期・低コストでのカスタマイズが可能なシステムなど、長期的にECサイトを育てる時には、機能を拡張していけるシステムというのが必要になってきます。
4.まとめ
ここまで、価格・機能・拡張性が重要であるとご紹介してきました。
もちろんこれ以外にも、Eコマースのシステムを選ぶにあたっては、沢山の選択基準があります。セキュリティ、使いやすさ、会社の信頼度・・・。
(参考:ECサイト構築時におけるASPシステムの選び方もご覧下さい。)
しかし、まずはどのタイプのEコマースシステムがふさわしいのかを、『Eコマースサイトをつくる目的』『Eコマースサイトの戦略と売上計画』を考慮した上で前述した3つのポイントから選び、そこから細かな比較をしていくことをおすすめします。
(4)ECサイト構築時におけるASPシステムの選び方
- ・システムの機能だけではなく戦略、運営の視点を持って選定すること。
- ・システム提供元が信頼できる業者か確認すること。
ECサイト構築を行う上で、どのようなポイントを見てASPシステムを選んだら良いのかよく分からないという質問をよく頂きます。
そこで、今回はECサイト構築を行う上で重要なASPシステム選定の2つのポイントをご紹介します。
1.ECサイト構築における戦略・運営の視点を持つ
ECのASPシステムを選定する際には金額や機能を先に考えるのではなく、まずECサイトを利用して誰に対して何をどのように売っていきたいか、更新は社内で行うのか、外部のシステムと連携をさせるのかなど戦略・運営の視点から考えて選定することが重要です。
<確認するべきポイント>
①エンドユーザに最適な決済方法の提供が可能か?
10代、20代の若年層がターゲットであれば、ネットコンビニ払いやコンビニ窓口払いは不可欠であるなどユーザによっては利用する決済方法が異なります。従って、自社のターゲットユーザの特性を理解した上で選択する必要があります。 決済には主に以下の方法があります。
- ・クレジットカード決済
- ・銀行振込
- ・郵便振替
- ・代金引換
- ・ネットコンビニ
- ・コンビニ窓口払い
- ・ネットバンク
- ・その他(エディ、ペイジー)
EコマースのASPシステムには、上記各決済方法に「対応しているもの」と「していないもの」がありますので、現在及び今後対応する可能性のある決済方式の有無についても確認しておく必要があります。
②将来的なカスタマイズが可能か?
ECサイトを運営されているお客様の多くが、将来的に機能を拡張したいと考えていますので、後々のカスタマイズが可能かどうかも必ず確認する必要があります。
ご要望としてよくあるカスタマイズ例については以下のものがあります。
<エンドユーザ向け>
- ・商品の定期購入機能
- ・商品一覧での絞り込み検索機能
- ・商品詳細ページでのレコメンド(おすすめ商品)表示機能
<管理ユーザ向け>
- ・複数ECサイトの一括管理機能
- ・基幹システムとの連携機能
- ・他システムから書き出された商品情報データの自動書き換えアップロード機能
③デザインの自由度はあるのか?
デザインは、個性的で印象に残るようなものにしたい、自社ブランドを強く訴求し他社との差別化を強く図りたいなどの場合に非常に重要なポイントです。
デザインについては、以下のポイントについて確認する必要があります。
- ・デザインテンプレートの点数について
- ・デザインのフルカスタマイズについて
2.信頼できる業者を選ぶ
多くの企業のご担当者様は、機能や金額だけを確認してシステムを選定されているケースが多く、システムを提供している業者が信頼できるかどうかまで確認することがあまりないようです。
しかし、ASPシステムを提供している業者の多くは、比較的小規模であり、倒産などによるシステムのサービス利用停止や個人情報の流出というリスクを考え、信頼できる業者を選定することが重要です。
<確認するべきポイント>
- ①会社規模
- ・資本金や設立年、従業員数について
- ②導入実績
- ・導入実績件数や大手実績の有無について
- ③売上げ規模
- ・導入先ECサイトの売上げ(月商 / 年商)について
- ④問合せ対応(電話、メールの両方)
- ・問合せ対応のスピードや品質について
- ⑤セキュリティ
- ・プライバシーマークの有無について
3.まとめ
ECサイト構築において、システムは一度導入したら、簡単には変えることができません。 必要以上に運用の手間がかかったり、ランニングコストが高かったりすることは、ECサイトを成長させていく上で、リスクとなります。
1年後、3年後と先を見据えた戦略、ターゲットなどから優先となる機能を決め、そして信頼できる業者であるかどうかを確認し、システムを選定するようにしましょう。
(5)制作ガイドラインのメリット
- ・制作ガイドラインに沿って作業することで各更新者のスキルに依存しない、一貫性と品質を維持したWebページが作成できる。
- ・コンサルのノウハウを制作ガイドラインに落とすことで、成果を出すWebサイトにする。
Webサイトのデザインやユーザビリティの品質は、訪問したユーザーがWebサイトを通じて感じる企業イメージやユーザーのサイト内の行動に大きく影響を及ぼします。
しかし、Webサイトの更新における問題点として、
- ・複数の部署/担当者が更新するため、更新者によってデザイン・ライティングの表記がバラバラである。
- ・依頼する制作会社によって、ファイル名やCSSの記述方法が異なる。
というのは、現場でよく聞く話です。
そこで、制作ガイドラインを作成し、ルールに沿って運用することをお勧めします。
お客様はシステム開発会社で数百数の商品・サービスを開発・提供しております。
各商品・サービス紹介ページは、複数の部署の多くの担当者が行っているため、文章の記述方法から文字量・色使いなど、Webサイト全体が統一されていませんでした。
また、リンクに下線がないデザイン仕様になっているため、リンクがある、ということになかなか気づいてもらえない、というのがユーザビリティ調査でも判明致しました。
ほんの些細な部分ですが、これらがユーザーにストレスを与え、離脱してしまう要因ということに意外と運営者は気づきにくいものです。
ユーザビリティやアクセシビリティの観点からのご提案も盛り込んで、以下の様な制作ガイドラインを策定します。
- ・大見出し、中見出し、小見出しの使用ルールの統一
- ・テキストリンクの前に、マーカー(→)を配置
- ・アイコンパターンの統一
- ・機能説明のデザインテンプレート
- ・強調すべき箇所に目がいくような色配置
さらに、単なる制作ガイドラインにとどまらず、多くのWebサイトを改善してきた当社の『成果をだすWebサイトにするためのノウハウ』も盛り込みます。
例えば「お問い合わせ数を増やす」という目的の場合、それを実現させるために以下のライティングのポイントも追記します。
- ・キャッチコピーの内容、文字数
- ・商品/サービス説明の文章の記載内容(他社との違いや、選ばれる理由等)
お客様から『一貫したデザイン、ユーザビリティ・アクセシビリティ、コンテンツ内容の品質を継続的に保つことができ、最終目的である「コンバージョン率をあげる」という目的に貢献できている』など多くのご感想を頂戴しています。
(6)ポイント導入が結果ブランド価値を高める。
Eコマースサイトのリニューアル時や新規立ち上げ時において、お客さまから取り入れたい施策として多くご要望をいただくのは以下の3つです。
- 集客の強化としての「ポイント」(会員の囲い込み・リアルとの連動)
- サイト内の強化としての「リコメンド」(お客様ごとに情報をセレクトする)
- 注文後のフォロー強化としての「定期化」(リピート率アップ)
です。
ここでは、例として、集客の強化としての「ポイント」について述べたいと思います。
ECにおいて「ポイント」制度が導入されることは、特に新しいことではないという印象かもしれません。ポイントは割引をすることでリピートを促進する、という本来の目的はもちろんあります。但し、最近の「ポイント」事情はその目的がより深いものとなっていると言えます。
最近の目的とは、「リアル店舗とECサイトを行き来してもらい、そこから得た情報により付加価値を与えることで、よりお客様の囲い込みをする」ことを狙っているということです。
4~5年くらい前までは、リアル店舗はリアル店舗、EC店舗はEC店舗、というように相互の関係をあまり持たせていなかったサイトが多かったのですが、リアルとECを連動させようとしているサイトが当たり前になってきています。
たとえば、当社がご支援させていただきました紀伊國屋書店様は、2010年2月にリアル店舗とEC店舗のポイントカードが連動しました。これにより、ECサイトのマイページ上で、リアル店舗での購入履歴と、EC店舗での購入履歴を見ることができるようになりました。
リアル店舗とEC店舗でお客さまの買い物における行動心理というのは、異なる部分があるものですので、リアル店舗とEC店舗の購入履歴を分析していくことは、よりお客さまに合ったレコメンドやアフターフォローなどのサービスを提供できる可能性があるわけです。 これが付加価値となります。
リアル店舗がない場合でも、「リアルとの連動」という例はあります。 たとえばカタログ通販の場合、カタログ上でEコマース店舗でも使えるクーポンをつけることで、Eコマースサイト上へ誘導が可能になるという訳です。
つまり、ポイントを積極的に使用することで、お客さまへのサービスを向上させ、結果ブランド価値を高めることができるようになるかと思います。
ただ割引だけではなく、お客さまの個人情報を預かる許可をいただける根拠ともなり得る「ポイント」について、積極的に使用することは多いに収益を向上させる可能性につながると思います。
1.Eコマース事業戦略策定支援コンサルティング(単独ご提供可能)
Eコマース事業戦略は、店舗戦略やリアルの営業戦略と同じ「営業戦略」です。ですので、当社独自の「Web版3C分析」「ジツザイ化」を徹底的に行い、『戦略(勝利のシナリオ)』を設計をしてゆきます。
この『戦略(勝利のシナリオ)』は、サイト企画設計やシステム要件定義は勿論のこと、商品戦略や集客戦略、配送業務やリピート戦略まで、すべての領域において一貫した指針になりますので、非常に重要なパートになります。
店舗作りを行うのに、営業活動を始めるのに、市場(顧客:Customer)を見ずに、競合(Competitor)を考えずに、自社の強み(Company)を分析せずに、つまり、戦略設計せずに行動を開始することは、まず、あり得ません。Eコマース事業も同じなのです。
この部分をないがしろにすると、開店後(リリース後)の売上は計画通りに上がらない場合が多く、また、リリース後に修正変更を行なってゆく場合やプロモーション戦略を企画立案する場合も、意思決定の基準がないままその場凌ぎの思いつきの施策が実施されることになりがちであり、結果「収益の上がらないお店(Eコマースサイト)」になってしまう可能性が高いのです。
Eコマース事業を立ち上げることが企業(特にメーカー)が生き残る第一歩
日本がGDP成長率で5%以上を維持し続けられたのは1990年代初めまでです。
この成長の時代の商品の販売流通構造は、下図のように、メーカー→卸→代理店→消費者、そして、需要を換気する広告代理店、という構造でした。
が、これは、需要が増加し続けることを前提にした流通スキームです。メーカーは、安く、高品質な商品を、大量に作り、それを卸と代理店で市場に送り込んでゆく、という構造です。
しかし、成長が止まると、いや減じてゆくと、このスキームでは誰も利益を得ることができなくなります。
だから、メーカーが生き残るためには、自ら販売する「直販」を志向しなければならない訳です。
でも、直販と言っても、減じてゆく利益をカバーできる程の店舗数を各地に立ち上げる費用も、営業マンを何百人も雇って強固な営業部隊を構築してゆくことも、それほど容易ではありません。
その中で、唯一、少額投資で、少人数で、短期間に、立ち上げ可能な直販の営業部隊構築がインターネットを活用した直販事業、つまり「Eコマース事業」だからです。
これにより、例え会社全体の売上が落ちても粗利は増加、ゆえに営業利益は維持(もしくは増加)できますし、ネット上での競争環境に勝つことができれば、他社ユーザーを奪い取ることも可能になる訳ですから、増収増益も十分に可能です。
不可欠なことは『戦略(勝利のシナリオ)』
ですが、とりあえず開始したり(ホームページを作ったり)、社内のインターネットに詳しい若手を担当者に任命しても、そう簡単には売上は上がりません。
もしそれ売上が上がるのであれば、店舗だってリアルの営業活動だって、ささっと売上があがってくれる訳であり、そうは問屋が卸しません。
どんなお店でも、とりあえずオープンする方はいません。
まずは、想定しているお店が流行るであろうと思われる場所探しと同時にその地に住む方々の家族構成や世帯年収などいわゆる市場調査
- ・ユーザー調査を行い、
- ・その近所に競合店はないか?、
- ・あればどんな特徴を持つ店なのか?、
- ・広さは?、
- ・デザインは?、
- ・間取りは?、
- ・商品揃えは?、
- ・提供価格は?、
- ・サービスは?、
- ・キャンペーンは?、
などなど、、、
だからこそ、自店舗は何を強みにして特徴を打ち出しプロモーションしてゆくか?、、を、社長自らが試行錯誤しますよね。Eコマースサイト(サイバー店舗)も同じです。
ですので『戦略(勝利のシナリオ)』が不可欠な訳です。
Web版3C分析
『戦略(勝利のシナリオ)』の基本は、いつの時代も「孫子の兵法」です。「敵を知り、己れを知らば、百戦して危うからず 」というやつです。
これをマーケティング用語(フレームワーク)で「3C」と言います。
※参考:kotobank
- Customer(お客様)
- Competitor(競合)
- Company(自社)
の3つの「C」です。
「敵」は2つあります。Competitorは勿論ですが、ある意味、Customerも敵となり得ます。このサイト使いにくなぁ~、いい商品ないなぁ~、二度と来ないぞ、皆にも言っちゃおう、って。。。です。
ですので、3CをEコマースサイトの基本戦略設計に活用して『戦略(勝利のシナリオ)』を作るということです。
「ジツザイ化」
「ジツザイ化」という言葉は、当社が作った言葉であり、ユーザーの属性・趣味趣向の把握だけでなく、生活分析から、競合との比較の際のポイント、購入への背中を押すポイントまでを洗い出す手法です。
以下のような特徴を持ちます。
- ・購入や申込などのアクションにあたり、ユーザー自身も意識していなかった「心のスイッチ」または「購入へのハードル」を見つけ出すことができる手法
- ・明確なユーザーで調査するため、言葉遣い、伝えるべき情報、配色、フォントの大きさ、導線まですべて詳細に設計できる手法
- ・ユーザーを徹底的に知り尽くすことで、運営側もユーザーの気持ちを理解し、ユーザー視点を持つことができる手法
つまり、ユーザー(お客様)に直接面談し生の声を聞くジツザイ化では、自社の人間はもちろん、ユーザー自身さえも意識していなかった、購入におけるハードルや、「ユーザーが求める心のスイッチ」(インサイト)を見つけ出すことが可能なのです。
そして、何よりもユーザーを深く知ることで、社内メンバーも、私たちも、ユーザーの気持ちを理解し、ユーザー視点を持つことが可能になります。
それはその後の競合調査や、自社の強みを確実にユーザーに伝えるための大きなヒントになるのです。
- ・顧客は平日と休日、どのような生活をおくっているのか
- ・顧客とそのサービスはどこで出会うのか
- ・顧客は、そのサービスを利用する本当の目的は何か
- ・顧客がWebでどのようにそのサービスを探し、比較し、購入までどのようなポイントを重要視しているのか
- ・顧客はどのような言葉に反応しているのか
ペルソナとよく似ていると思われるかもしれませんが、ペルソナは複数の実在するお客様の平均値を抽出した架空のお客様です。
ジツザイ化とは、実在しているお客様の生の声を、そのまま参考にするといった点が違います。
- ・ユーザー自身も気付いていない、サイトの良い点、悪い点に気づくことができる
- ・自社の良さがきちんと伝わっているか、をチェックできる。
- ・購入という、ゴールに向かうためにクリアすべきハードルが見えてくる。
- ・ユーザーが、サイトを見る上で重視するポイントに気づくことができる。それによって、競合調査の精度をあげることができる
特に、Eコマースにおいては「購入を検討している」顕在ユーザーは、検索→比較→検討の段階をクリアしており、あとは小さな改善で売上アップにつながる可能性があります。
また、何かのきっかけがあれば興味、関心を抱く「潜在ユーザー」と、すでに検索段階にある「情報収集ユーザー」にも「ジツザイ化」は有効です。
ユーザーの生の声は宝の山です。
しかし、ただアンケートをとれば生の声が集まる、というものではありません。
ユーザーの人物像を徹底分析し、心の動きを細かくヒアリングしていくことが「ジツザイ化」の成功に極めて重要なのです。
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